Nigel Spencer のSIM放浪記

レースシムについての備忘録です。

レースSIMとは何か?

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本ブログのテーマであるところのレースSIM。

皆さんはどの様なイメージをお持ちでしょうか?


・やってるよ!楽しいよね!!

・コロナ禍で流行ってたけど、もうオワコンでしょ?

・時代の最先端を行くeSportsの一大ジャンル?

・あのYoutuberがやってた、楽しそうなレースゲーム?

・高級機材ばかりでお金が掛かりそうな、大人の世界?

・いい大人がゲームで遊んで、みっともない?

実車でサーキット走るのに勝る体験などない?

・あのグランツーリスモってゲームでしょ?

 

。。。ポジティブもネガティブも、多様な御意見あるかと思います。

 

どちらにせよ、こんな場末の、弱小ブロガーが書いた文章を読んでいる貴方はきっと、少なからずレースSIMへの関心がおありとお見受けします(笑)


ですから、この文章ではそんな皆様と一緒に、レースSIMの定義とは何か?そしてレースSIMが存在する意義は何か?という事を考え、私の意見を述べてみたいと思います。

 

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まず私個人の見解から申し上げますと、

レースSIMとは

①少なくとも現実の車両挙動を再現する事を目指し

②ハンドルやペダルなどの現実同様の入力機器を介し

③仮想現実世界の自動車を操縦する事で

モータースポーツを実現する手段

だと考えます。


ですから、恐らく世界中で最もプレイヤー人口の多いグランツーリスモForza Motorsportシリーズは、一部がレースSIMに該当するのではないでしょうか。


そう、ハンドルコントローラ(以下、ハンコン)を使っていれば。です。

 

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別に、ゲームパッド(以下、パッド)でのプレイを否定するつもりはありません。

パッドの手軽さが、ユーザーにとっての敷居を下げることは良い事ですし、パッドで世界的ランクのプレイヤーが居ることも承知してます。アレで上手に運転できるのは単純に凄い技術だと思います。

でも、それはそれ。

 


貴方が多少なりとも現実のクルマを運転したことがあれば、ハンコンとパッドのどちらがクルマの操作入力デバイスとして自然であるかは、問うまでもないでしょう。

どれだけ上手に扱えたとしても、パッドはハンドルとペダルの代用品です。

パッドで動かす現実の乗り物は、精々が出来損ないの潜水艇くらいのものです(笑)

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冗談はコレぐらいにして。


レースSIMを、シミュレーションたらしめるのは、やはり現実のクルマの運転に類似性を感じられるかどうか、それの一点に尽きると思います。


一方で、挙動という面では、アーケードスタイルの代表格であるリッヂレーサーや、マリオカートForza Horizonなどは、単にレースゲームと呼ばれるべきで、SIM要素は薄いです。

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それらが目指しているのはある意味現実以上の爽快感や全能感、現実にはあり得ないギミックによる快感を得ることだと思います。

一方でレースSIMが追求するべきは、あくまで現実と同じか、それに似ているかどうか、でしょう。


では、レースSIMは現実と同じになるのか?

それは明確にNo!だと考えます。

たとえ似ていても、どこまでも現実は現実であり、SIMは SIMです。


ではSIMは何のためにあるのか?


ある意味で、SIMは現実の代用品でしかないでしょう。

やはり現実の運転は楽しいです。

回転数合わせをしてギヤを入れる快感も、タイヤの溶ける匂いも、気まぐれな天候も、時にはトラブルも、モータスポーツを構成する要素は無限にあり、全てがかけがえの無いものだと思います。

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だからと言って、SIMは無価値でしょうか?


私はそうは思いません。

見方を変えれば、SIMは現実のモータースポーツを超える体験を我々にもたらします。


例えば、プロのレーサー達が、ヘルメットも被らずに、その表情とリアルな発言を配信するレースが見られるのは、レースSIMならではの魅力です。


また、一般人ではどう足掻いても乗れない高価で希少なクルマに乗って、貸切の鈴鹿サーキットを全開走行するなんて、まずプロだって自由に出来ることではありません。


練習時間に縛られることだってありません。

タイヤ代や燃料代も気にせず、徹底的に納得するまで試し、工夫しながら、時には命を危険に晒すほどの危険も顧みることなく、研究と鍛錬ができるのはSIMの世界ならではの特権です。


さらにSIMは家にいながら、世界中の友達やライバルと繋がれます。それはレベルの高い競争を生みますし、逆に気軽に、遠方のクルマ好き友達とディープに繋がるコミュニケーションの場にもなり得ます。

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まだまだ、レースSIMの可能性は無限大でしょう。

そんな世界に、もっともっと気軽に人々が参加できる様になれば、そのコミュニティが強化され、競技として更に高いレベルに到達できるでしょうし、その中から現実のモータースポーツの扉を叩くキッカケを貰う人達が今後も出てくるかもしれません。


近年の技術的進歩により、ある程度のレベルには来たとはいえ、私はまだまだレースSIMの進化は発展途上にあると考えます。言い換えれば、その進化を今まさに目の当たりにし、体験出来るかも知れない、とても幸せな時代に生きているとも感じています。


現時点での運転の上手い下手や、用意する機材の高い安いは、ぶっちゃけどうだっていいのです。

楽しんでやっていることは、いつか自ずと上達していきますし、例え才能がなくたって経験から得たものは消えません。

貴方がレースSIMという世界に飛び込んで、その魅力や時には不完全さも、一緒になって楽しめれば、それが一番じゃないでしょうか。


ここまで読んでくださった貴方なら、きっとその素質があると思います。


改めて問います。

レースSIM、初めてみませんか?